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レクチャーコーナー
はじめに
学会は専門家が集まる場とのイメージが強いですが、多様な専門分野から構成される育種学会では、個々の研究者の専門性が高度であるがゆえに、お互いの専門分野をより理解し、分野間の距離を縮める取り組みが必要であると思われます。今回の第145回大会では、若い学生みなさんが参加できる「体験コース」を組み込んだこともあり、初学者や専門知識のない人でも楽しみながら最先端の技術トピックに触れることができる、レクチャーコーナーを新しく企画することにしました。どんな講演プログラムがあるかは、下記をご覧ください。若い学生の皆さん、一般会員の皆さん、多数の参加をお待ちしております。
※各プログラムへの事前登録は不要です。当日、直接会場へお越しください。
開催日時
2024年3月17日(日)午前 11:00-12:00
プログラム
1.みんなで遺伝子を調べて桜の開花を予想しよう!
白澤 健太(かずさDNA研)
会場:農学部2号館YAMASA L.R.106(第4会場)
みんなでサクラの木の下に集まって、自分たちの手で遺伝子のはたらき方を調べて、サクラの開花を予想してみたいと思いませんか?開発中の遺伝子検査キットを使って、参加体験型の遺伝子開花予想を開催します。
2.ゲノム編集マスタークラス ~原理から明るい食の未来まで~
津田 麻衣(筑波大)
会場:農学部2号館化学第1講義室227(第3会場)
科学の知識がなくてもわかりやすいようにゲノム編集技術の原理などについて解説します。また、現在のゲノム編集を用いた開発研究を紹介しつつ、ゲノム編集技術が私たちの食にどのような未来をもたらしうるのか、皆さんで考える機会としたいと思います。
3.ゲノム編集で作った変異系統の野外栽培を考えてる人,集まれ~
井澤 毅(東大)
会場:農学部1号館第8講義室(第2会場)
日本のゲノム編集変異系統の野外栽培に関するガイドラインでは、通常の突然変異(SDN1タイプ)では何の規制も受けることはありませんが、監督官庁への事前相談と実験計画書の提出・受理が求められています。そのせいか、これまでの野外栽培例は十件前後と限られています。
これまで3回の文科省との事前相談・実験計画書の提出を済ませた経験から、このレクチャーでは、これから野外栽培を検討している研究者・育種家に、全て情報をオープンして提供する予定です。
4. ドローンを飛ばして,畑や水田を調査しよう!
郭 威(東大)
会場:農学部2号館化学第2講義室121(第5会場)
系統選抜を目的とした育種圃場を対象に、各系統の生育初期から後期にわたっての表現型(群落キャノピー構造や草丈変化など)について、ドローン空撮による計測技術と事例を紹介します。
5.ゲノムデーターベースを使い倒そう! ユーザー目線のノウハウを伝授
大森 良弘(東大)
会場:弥生講堂(第1会場)
次世代シーケンシング解析の普及により、ゲノム科学やポストゲノム研究は多種多様なオミクス情報を取り入れながら生命情報学の爆発的な成長を牽引しています。本コーナーでは、オミクス情報を扱っている、またはこれから扱いたいと考えている初学者を対象として、ゲノムデータベースを利用する方法やその注意点について、私の実体験を交えながら解説を行う予定です。
6.ゲノム育種をシミュレーションゲームで体感しよう!
岩田 洋佳(東大)・本多 潔(ListenField株式会社)
会場:農学部1号館第4講義室 【注意:人数制限あり 先着30名まで】
育種家は、植物や動物の遺伝特性を改良して、高収量や病気への耐性などを向上させる専門家です。育種では、どの系統を交配し、どの特性を強化するかを戦略的に選択する必要があります。あなたも育種家としてゲノム育種(ゲノム情報を活用した効率的な品種改良)のための戦略を練り、優れた特性を備えた品種を育成してみましょう。
※レクチャーコーナーのプログラムは,体験コース参加者のみでなく,一般の講演会参加者も参加可能です.