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第44回 岩手育種談話会・第27回植物生命科学セミナー

 第44回岩手育種談話会・第27回植物生命科学セミナーを下記の要領で開催致します。今回の談話会は京都大学農学研究科附属農場の元木 航氏、岩手生物工学研究センターの清水元樹氏に下記のテーマで話題提供していただくことにしました。2年ぶりの開催となります。皆様の御参加をお願い申し上げます。また学生の参加を歓迎します。

 本談話会は岩手農林研究協議会(AFR)及び植物生命科学セミナーとの共催で開催されます。

 

  1.  元木 航 氏(京都大学農学研究科附属農場)
     「ダイコンのフロリゲンを利用したキャベツの早期開花技術の開発」
  2.  清水 元樹 氏(岩手生物工学研究センター)
     「イネ抵抗性タンパク質が進化の過程で獲得した病原菌因子を見破るしくみ」

日 時:2022年9月15日(木)13:10〜15:00
場 所:岩手大学農学部6番講義室(農学部南講義棟)

   

内容1:接ぎ木による花成誘導はフロリゲン(花成ホルモン)が発見されるきっかけとなった現象であり、農業分野では早期開花技術としての利用が期待されてきた。しかし、実際には接ぎ木による花成誘導が困難あるいは不安定な植物種も多く、実用的に使われている例は少ない。発表者らは、接ぎ木による花成誘導が難しいとされてきたキャベツを、属が異なるダイコンへの接ぎ木により早期開花させることに成功した。フロリゲンの定量解析を通して得られた研究成果を紹介するとともに、接ぎ木による花成誘導の育種や採種への利用可能性を議論したい。

内容2:病原菌に対抗する植物の防御応答の一つに、抵抗性タンパク質が病原菌因子を認識し抵抗性を誘導する仕組みがあります。ここでは、新手法を用いた新規いもち病抵抗性遺伝子Piasの同定と、Piasの発見から見えてきた抵抗性タンパク質が病原菌因子を見破るためにとった戦略的な進化機構について紹介する。

なお、情報交換会は行いません。

開催案内(PDF)はこちら

連絡先:岩手大学農学部 畠山勝徳(TEL: 019-621-6151)
e-mail; khatake(at)iwate-u.ac.jp