2025年9月17日(水)東京大学農学部の弥生講堂において、「禹の三角形」モデル構築90周年記念シンポジウムを開催いたします。
本年は、禹長春博士によって示されたBrassica属6種のゲノムの類縁関係を示したいわゆる、「禹の三角形」の論文が発表されて、今年2025年で90年となります。この業績は、植物育種学、植物遺伝学の分野では著名な業績です。
禹博士は、当初、アサガオの遺伝学的実験で学位論文を書かれていましたが、火事により、提出論文、その元となった大半のデータを失い、新しく始められたのがこの研究です。当時、木原先生がコムギで行っていた「ゲノム分析」に着目し、禹博士のお弟子さんである水島先生、永松先生とともに、Brassica属6種のゲノム分析を行い、その類縁関係を明確に示されました。
禹博士は、その後、タキイ種苗の初代農場長を務め、野菜類のF1品種育成の基盤を作り、さらには、戦後、韓国に戻られて、現在の近代農業の基礎を作られました。
また、禹博士の八重咲きの遺伝メカニズムの解明にも尽力し、サカタのタネのペチュニアオールダブルの作出の基盤となっています。
そうした禹博士の業績を振り返り、博士が興味を持っていた、遺伝学、ゲノム、不和合性、F1採種、さらには細胞質ゲノムに関して、産官学で共同したシンポジウムを企画し、日本の農学・植物科学の過去と現在、そして未来について、議論する場を提供できればと思います。
参加費無料、参加申し込み不要ですので、是非、ご来場ください。演者などの詳細情報は、下記ホームページにてご確認下さい。また、シンポジウム終了後には、情報交換会も開催いたします。情報交換会については事前申込制で、下記のホームページ内から申し込み下さい。
https://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/flower/us-triangle
どうぞよろしくお願いします。
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